一般的なリフォーム 練馬とは?
トヨタに勝てるはずがない二○○八年五月十二日号の「日経ビジネス」に、ゼネラル・モーターズ(GM)のリチャード・ワゴナー会長の独占インタビュー記事が掲載されていた。
この記事で同会長が話していることには、疑問を感じることが多々あった。
極めつけは「どうしたら世界一であり続けられるか」との問いに対する答えだった。
彼は、「企業としての至上命題は、株主への利益の還元であり、収益性やキャッシュフローが非常に大切です。
当社は昨年、米国でレンタカー向けの販売を大幅に削減しました。
採算が合わなかったからです」などと語っていた。
この発言を読んで、私は「GMもこんな人に経営されていては、トヨタに勝てるわけはない」と感じた。
間もなく、世界トップの座をトヨタに渡すことになった。
自動車会社の最大の使命は、消費者が必要とする車をつくることだ。
企業は顧客のために働くことこそが至上命題で、この命題に果敢に挑戦して初めて売上げの伸びという目に見える形で報われるのだ。
では、レンタカー会社向けに車を販売するということが、不採算な事業なのだろうか。
モノ作りができなくなったアメリカ例えばトヨタはレンタカー会社に車を売っている。
自らもトヨタレンタリースというレンタカー会社を持っている。
レンタカーに限らず、「利益の上がらないような車」しかつくれないことがGMのそもそもの問題であるはずだ。
利益が上がらなければ、コストをカットすれば良いという、ウォール街流のやり方がアメリカ企業に蔓延している証拠でもある。
仮に、ワゴナー会長がいうとおり、株主への還元を増やすのが第一の使命というのであれば、「GMAC」の存在をどう説明するのか。
この会社は、GMの金融子会社で、○八年七月現在、GMが四九%の株式を保有しているが、サブプライム住宅金融などにのめりこんで倒産寸前にある。
本業自体もまったく上手く行っておらず、赤字と縮小のイタチごっこだ。
おかげでGMは巨額の損を出すはめになったが、ワゴナー会長は「損の幅を縮小した」のが「功績」だという。
GMの株主にしてみれば、「莫大な損を出しておきながら、巨額のボーナスを持って行く経営陣の報酬制度こそ見直すべきだ」というのが本音ではないだろうか。
しかし、ワゴナー会長は、そうした株主の声をまったく無視し、安易な姿勢に終始している。
この機能していない自動車会社がまともな会社になるシナリオを、私は描くことはできない。
欲しいのは「顧客」私は「TTCRMAベンチャー・パートナーズ・C」という、ベンチャー企業およびその会社が産み出す最新技術を育成する合弁会社を経営している。
この会社はトヨタグループの商社である豊田通商との合弁会社で、例えば「ダイバーシファィド・ナチュラル・プロダクツ社」という産業用バイオテクノロジー企業に出資している。
この会社は、石油製品の代替技術の研究開発を行っている。
現在、砂糖からコハク酸をつくり、そのコハク酸から捨てれば土に戻るバイオ・プラスチックや、捨てても害にならない不凍液などを作る技術を開発中だ。
この合弁会社を作るときに、豊田通商側の代表であった役員から、同社が何故こうしたことに取り組むのかを伺った。
「我々が欲しいのは顧客なのです。
一人でも多く顧客を増やしたい。
顧客を増やすためには、顧客のためになる新しい技術が必要です。
そのためにはどんなにお金をかけてもいいと思っています。
多くの技術はトヨタグループ企業の社員でも開発できますが、もちろん、我々では開発できない技術もある。
また我々にはベンチャー企業を育成するようなノウハウもない。
勉強すればノウハウも蓄積できるでしょう。
しかし、時間がかかってしまう。
ワゴナー会長のいう「至上命題」と、豊田通商の考え方では、いったいどちらが立派な会社を作る真髄があるだろうか。
どちらの経営陣に経営される会社が発展するであろうか。
どちらの会社の社員のほうが、より高いモラルで働き、顧客が求めるより良い車をつくるだろうか。
その答えは既に出ていると思うが、ワゴナー会長は、そのことにいまだ気づいていないようだ。
私は日本人だから、日本晶眉の部分を持っているが、この役員の話には感銘を受けた。
現在のアメリカ企業の経営者から、このような話を聞くことはほとんどあり得ないに違いだから、この合弁会社をつくって、我々には開発できない技術を持っている会社を育成したい。
この合弁会社を創る目的は、キャピタル・ゲインを上げることではないのです。
たとえキャピタル・ゲインを上げても、それは社内ではまったく評価の対象にはなりません。
第二次大戦以後、アメリカは世界でもっとも健全な経済を維持していたと言って良い。
圧倒的な生産力と生産性を誇り、米ドルは世界の基軸通貨として安定していた。
敗戦で疲弊した日本を支援し、同様にヨーロッパ諸国をマーシャル・プランで支援した。
アメリカの節度のある経済は、世界のロール・モデルであった。
しかし、その経済は、特に「強いアメリカ」を標傍した一九八○年代のレーガン大統領以降、奈落の底に向かって突き進み始める。
財政赤字、貿易赤字の「双子の赤字」を抱え、結局それを改善できずに今日に至っている。
しかも今では債務国だ。
特に弱くなったのが製造業である。
例えば自動車産業である。
いうまでもなくアメリカは自動車大国で、自動車産業にとってこれほど魅力的で、素晴らしい市場は世界中どこを探してもほかに見あたらない。
その巨大な市場で稼いでいる会社は、ご存じのとおり、GM、フォード、クライスラーのビッグスリーではなく、トヨタやホンダであり、日本の自動車メーカーがアメリカの自動車産業の将来の担い手になってトヨタやホンダに加え、この市場での生産者となるのは、他にアラバマ州に工場を創った韓国の現代、ドイツのフォルクスワーゲンやBMWなどとなろう。
やがてはインドのダダや中国のメーカーも参入してくるはずだ。
ビッグスリーは、最早いつ潰れてもおかしくない状況にある。
すでに政府に対して二百五十億ドル(二兆七千億円)規模の支援を要請している。
電機産業も似たようなものだ。
一方ゼネラル・エレクトリック(GE)は、アメリカを代表する電機メーカーで、我が家の式冷蔵庫も永年GE製だ。
しかし、そのGEが○八年五月に、とうとう家電部門を売却する側と発表した。
発祥した根幹のビジネスを捨てるというのだ。
買い手には韓国のGなどがあげられているが、おそらく新興国の会社に買われることになろう。
GEの収益のうち家電部門が占める割合はもはや一四%に過ぎず、将来性の無い、不採算部門と判断された。
現在、GEで最も大きな収益を上げている部門は金融部門だ。
住宅モローンやクレジット・カード事業を手がけるGEマネーなどを抱えるGEコンシューマー・ファイナンスと事業金融を行うGEコマーシャル・ファイナンスがある。
ちなみにGEコンシューマー・ファイナンスは、日本の消費者金融からは撤退することにし、レイクを新生銀行に五千八百億円で売り渡すことにした。
日本のグレーゾーン金利問題やサブプライム問題で、GEは日本での消費者金融事業に旨味を感じなくなったのだろう。
「モノ作り」で生きていくべきところで、日本でもGEのようになることに憧れた会社がいくつかある。
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